猫がまたたびを好きなのはなぜ?最新研究で判明した蚊よけ効果と安全な与え方
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猫がまたたびを好きなのはなぜ?最新研究で判明した蚊よけ効果と安全な与え方

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なぜ猫はまたたびに特有の反応を示すのか、多くの飼い主が疑問に思うことでしょう。
その謎は長年解明されていませんでしたが、近年の研究により科学的な理由が明らかになってきました。
またたびの成分が猫に恍惚感をもたらすだけでなく、実は蚊から身を守るための「蚊よけ」として機能しているという驚きの事実が判明したのです。

この記事では、最新の研究結果を基に、猫がまたたびに惹かれる理由から、愛猫に安全に与えるための具体的な方法や注意点までを詳しく解説します。

そもそも「またたび」とはどんな植物?

またたびとは、山地に自生するマタタビ科のツル性の落葉樹木です。
「マタタビ」という名前は、旅人がこの木の実を食べたところ、疲れが取れてまた旅を続けられたという逸話に由来するといわれています。
日本をはじめ東アジアに広く分布しており、初夏に白い花を咲かせ、秋には楕円形の実をつけます。

猫が特有の反応を示すのは、この植物の葉、茎、そして特に果実に含まれる成分によるものです。
猫用の製品としては、これらの部分を乾燥させて粉末状にしたものや、液体を抽出したスプレー、枝や実をそのまま乾燥させたものなど、様々な形で販売されています。

猫がまたたびに夢中になる科学的な理由が判明

猫がまたたびに対して、まるで酔っぱらったかのように体をこすりつけたり、床を転げ回ったりする行動は、飼い主にとって微笑ましい光景です。
この不思議な反応の理由については長年謎に包まれていましたが、近年の科学研究によって、そのメカニズムが少しずつ解明されてきました。
猫を虜にする理由は、単に気持ちが良いからというだけではなく、猫の脳に直接作用する化学物質と、生存に関わる本能的な行動が関係していることが分かっています。

理由①:恍惚感をもたらす成分「ネペタラクトール」の作用

猫がマタタビを好きな最大の理由は、その含有成分にあります。
またたびには「ネペタラクトール」という化学物質が含まれており、この成分が猫の鼻の奥にある嗅上皮を刺激します。
刺激が脳に伝わると、脳内の報酬系と呼ばれる部分が活性化されます。

具体的には、幸福感や多幸感に関わるμ-オピオイド系という神経系が刺激され、人間がモルヒネを投与された時と似たような状態になると考えられています。
この作用により、猫は一時的にリラックスし、陶酔したような心地よさを感じるため、またたびを好んで求めるのです。

理由②:蚊を寄せ付けないための防虫効果

近年の岩手大学や名古屋大学の研究により、猫のまたたび反応にはもう一つの重要な理由があることが明らかになりました。
またたびに含まれるネペタラクトールには、蚊を寄せ付けない忌避効果があることが科学的に証明されたのです。
猫がまたたびに体をスリスリとこすりつける行動は、この有効成分を自身の毛皮に塗りつけるための行動だと考えられています。

これにより、感染症を媒介する蚊から身を守ることができるため、またたびへの反応は猫が生き残るために進化の過程で獲得した、実用的な本能である可能性が高いとされています。

愛猫にまたたびを与える4つのメリット

またたびは、猫にとって単なる嗜好品というだけでなく、適切に活用することで心身の健康維持に役立つことがあります。
恍惚感をもたらす作用や、猫が本来持つ習性を引き出す効果を利用して、日常生活の様々な場面で良い影響を与えることが期待できます。
ただし、その効果を最大限に引き出すためには、飼い主が正しい知識を持ち、適切な量と頻度で与えることが重要です。

ここでは、愛猫にまたたびを与えることで得られる具体的な4つのメリットについて解説します。

ストレス解消やリフレッシュに役立つ

またたびがもたらすリラックス効果や陶酔感は、猫のストレスを和らげるのに有効です。
室内飼いの猫は、運動不足や刺激の少ない環境によってストレスを溜め込むことがあります。
また、引っ越しや新しいペットを迎えるといった環境の変化も、猫にとっては大きなストレス源です。

そのような時にまたたびを少量与えることで、気分転換を促し、心身をリフレッシュさせる手助けになります。
遊びの時間に取り入れることで、溜まったエネルギーを発散させ、精神的な安定につなげる効果も期待できるでしょう。

食欲がない時のきっかけ作りになる

またたびの独特な香りは、猫の嗅覚を強く刺激し、食欲を増進させる効果が期待できます。
夏の暑さで食欲が落ちている時や、環境の変化で一時的に元気がなく、フードをあまり食べたがらない際に、フードの上に少量のまたたび粉末を振りかけてみましょう。
その香りに誘われて、食事への関心を取り戻すきっかけになることがあります。

ただし、食欲不振が続く場合は何らかの病気が隠れている可能性も考えられます。
またたびで様子を見るのではなく、早めに動物病院を受診することが重要です。

しつけや爪とぎのトレーニングに活用できる

猫が好むまたたびの性質を利用して、しつけやトレーニングを効果的に進めることができます。
例えば、新しい爪とぎ器やベッド、キャリーケースなどに慣れさせたい場合、その場所にまたたびの粉末を振りかけたり、スプレーを吹き付けたりすることで、猫の警戒心を和らげ、ポジティブな印象を持たせることが可能です。
特に、家具や壁で爪とぎをしてしまう悩みを持つ飼い主にとって、爪とぎ器に興味を誘導する手段としてまたたびは有効なツールとなり得ます。

コミュニケーションの一環として楽しめる

またたびは、飼い主と愛猫との絆を深めるためのコミュニケーションツールとしても役立ちます。
おもちゃに少量つけて一緒に遊んだり、ご褒美として与えたりすることで、猫は「飼い主と一緒にいると良いことがある」と学習します。
またたびに夢中になって転げ回ったり、気持ちよさそうに喉を鳴らしたりする愛猫の姿を見ることは、飼い主にとっても大きな喜びとなるはずです。

適度な使用を心がけることで、双方にとって楽しく幸せな時間を共有するきっかけになります。

またたびの種類とそれぞれの与え方

市販されているまたたび製品には、いくつかの種類があります。
主に「粉末タイプ」「スプレータイプ」「実や枝タイプ」の3つが代表的です。
それぞれの形状によって特徴や使い方が異なるため、愛猫の好みや使用目的に合わせて選ぶことが大切です。

ここでは、各タイプの特徴と、それぞれの適切な与え方について解説します。
どのタイプを選ぶにしても、製品に記載されている用法・用量を守り、愛猫の反応を見ながら少量から試すようにしましょう。

粉末タイプ:フードやおやつに振りかける

粉末タイプは、またたびの実や葉を乾燥させて細かく砕いたもので、最も一般的で手に入りやすい製品です。
使用量の調節がしやすく、ごく少量から試せるため、初めてまたたびを与える場合に適しています。
主な与え方としては、キャットフードやおやつに直接振りかけたり、お気に入りのおもちゃや爪とぎに軽くまぶしたりする方法があります。

香りが立ちやすいため、猫の興味を引きやすいのが特徴ですが、粉が散らかりやすい点には注意が必要です。

スプレータイプ:おもちゃや爪とぎに吹きかける

スプレータイプは、またたびから抽出した液体成分をスプレーボトルに詰めた製品です。
おもちゃや爪とぎ、キャットタワー、キャリーケースなど、猫に慣れてほしい特定の場所に直接吹き付けて使います。
粉末タイプのように粉が飛び散ることがないため、部屋を汚さずに手軽に使えるのがメリットです。

ただし、液体なので布製品などにシミができないか、目立たない場所で試してから使用すると良いでしょう。
一度に広範囲に噴霧できるため、使いすぎには注意が必要です。

実や枝タイプ:そのまま与えてかじらせる

またたびの木の実や枝を乾燥させた、自然に近い形状のタイプです。
猫が抱きかかえたり、噛んだりして遊ぶことができます。
デンタルケアの一環として、かじることで歯垢の除去を助ける効果も期待できます。

他のタイプよりも効果が穏やかに長く続く傾向があるとされています。
与える際は、猫が夢中になってかじっているうちに、小さな破片を誤飲してしまう危険性がないか、飼い主が必ずそばで見守ることが重要です。
遊び終わったら、猫の手の届かない場所に片付けてください。

またたびを安全に与えるための5つの注意点

またたびは猫に多くのメリットをもたらしますが、その使い方を誤ると健康に悪い影響を及ぼす可能性も否定できません。
愛猫の心身の安全を守りながら、またたびを楽しく活用するためには、飼い主がいくつかの注意点を理解しておく必要があります。
過剰摂取によるリスクや、与えるべきではない猫の条件などを知っておくことで、思わぬ事故や体調不良を防ぐことができます。

ここでは、またたびを安全に与えるために必ず守りたい5つのポイントを解説します。

与えすぎは呼吸困難などのリスクがあるため適量を守る

またたびを過剰に与えると、中枢神経が過度に刺激され、猫の身体に異変が生じることがあります。
症状としては、よだれが大量に出る、呼吸が速くなる、嘔吐するなどが見られ、最悪の場合、呼吸困難に陥る危険性も指摘されています。
特に反応が強い猫には注意が必要です。

またたびによる急性の中毒は稀ですが、こうしたリスクを避けるためにも、必ず製品パッケージに記載されている適量を守ってください。
初めて与える際は、ごく少量から始め、愛猫の反応を注意深く観察することが大切です。

依存を防ぐために毎日与えるのは避ける

またたびに医学的な意味での強い依存性はないとされています。
しかし、日常的に毎日与えていると、猫がその刺激に慣れてしまい、次第に反応が鈍くなってしまうことがあります。
また、またたびがないと落ち着かなくなるなど、精神的な依存状態に陥る可能性もゼロではありません。

またたびはあくまで「特別なご褒美」や「気分の切り替え」のためのツールとして位置づけ、週に1〜2回程度、あるいは数週間に一度といったように、頻度を限定して与えるようにしましょう。

子猫やシニア猫、持病のある猫への使用は獣医師に相談する

体の機能が未発達な1歳未満の幼猫や、心臓や腎臓、呼吸器などに疾患を抱えるシニア猫には、またたびの強い刺激が体に大きな負担をかける可能性があります。
また、てんかんなどの神経系の持病がある猫の場合、症状を悪化させる危険性も考えられます。
これらの猫にまたたびを与えたい場合は、自己判断で行わず、必ず事前にかかりつけの獣医師に相談し、許可を得てからにしてください。

安全が確認できるまでは、使用を控えるのが賢明です。

興奮による事故を防ぐため周囲の安全を確保する

またたびを与えると、猫は一時的に興奮状態になり、走り回ったり、ジャンプしたりと、普段より活発な行動を見せることがあります。
その際に、家具の角に体をぶつけたり、テーブルの上から物を落としたり、高い場所から転落したりして怪我をする危険があります。
事故を防ぐため、またたびを与える際は必ず飼い主の目の届く範囲で行いましょう。

事前に周囲から壊れやすい物や危険な物を片付け、猫が安全に楽しめる環境を整えておくことが重要です。

誤飲の危険がある小さな枝や実は与えっぱなしにしない

特に実や枝タイプのまたたびを与える際には、誤飲のリスクに細心の注意が必要です。
猫が夢中でかじっているうちに、木が砕けてできた小さな破片や、小さくなった実を飲み込んでしまうことがあります。
これらの破片が喉や消化器官に詰まると、窒息や腸閉塞などを引き起こす深刻な事態につながりかねません。

与えている間は必ず飼い主がそばで見守り、猫が安全に遊んでいるかを確認してください。
そして、遊びが終わったら、必ず猫の手の届かない場所に片付けましょう。

またたびに反応しない猫がいるのはなぜ?

「うちの猫はまたたびに全く興味を示さない」という経験を持つ飼い主は少なくありません。
全ての猫がまたたびに夢中になるわけではなく、全く反応しない個体も一定数存在します。
これは、猫の健康状態や性格に問題があるわけではありません。

またたびに反応するかどうかは、猫が生まれ持った体質や年齢など、いくつかの要因によって決まります。
なぜ一部の猫だけが反応しないのか、その理由について解説します。

体質や遺伝的な要因が関係している

またたびへの反応の有無は、遺伝的な要因が大きく影響していると考えられています。
またたびの成分に反応するための神経回路を持っているかどうかは、個々の猫の遺伝子によって決まるため、生まれつき全く興味を示さない猫が存在するのは自然なことです。

研究によれば、およそ2〜3割の猫はまたたびに反応しない遺伝子を持つとされています。
性別や品種による明確な差は報告されておらず、あくまで個体差、つまりその猫が持つ体質によるものだと理解しておきましょう。

年齢によって反応が薄くなることもある

年齢もまたたびへの反応に影響を与える要因の一つです。
一般的に、生後数ヶ月の子猫はまだ神経系が発達途中であるため、またたびに反応を示しません。
成猫になって初めて反応が見られるようになります。

逆に、シニア期に入った猫では、若い頃に比べて反応が鈍くなったり、全く反応しなくなったりすることがあります。
これは、加齢に伴う嗅覚の衰えや、ホルモンバランスの変化などが関係していると考えられており、病気や異常ではないので心配する必要はありません。

猫のまたたびに関するよくある質問

ここでは、猫のまたたびに関して飼い主からよく寄せられる質問とその回答をまとめました。
安全性や与え始める時期など、気になる疑問を解消し、愛猫とのまたたびライフに役立ててください。

Q1. またたびに中毒性や依存性はありますか?

医学的に証明された強い中毒性や身体的な依存性はありません。
しかし、頻繁に与えすぎると刺激に慣れて反応が鈍くなることがあります。
特別なご褒美として、適度な頻度と量を守って与えることが推奨されます。

Q2. またたびは何歳から与えても大丈夫ですか?

体が未発達な生後6ヶ月未満の子猫には、刺激が強すぎて負担になる可能性があるため与えないでください。
安全を考慮するなら、体が十分に成長した1歳を過ぎてから、ごく少量から試してみるのが良いでしょう。

Q3. 人間がまたたびを食べても効果はありますか?

人間が摂取しても、猫のような陶酔感や興奮作用はありません。
古くから漢方薬や薬用酒の材料として、疲労回復や滋養強壮を目的に利用されてきました。
ただし、猫用に加工された製品は食用ではないため口にしないでください。
今回ご紹介している商品
まとめ

まとめ

猫がまたたびを好むのは、含有成分「ネペタラクトール」が脳に作用して多幸感をもたらすこと、そして体をこすりつけることで蚊を避けるという本能的な理由があることが、近年の研究で明らかになりました。
またたびはストレス解消や食欲増進などのメリットがある一方で、安全に与えるためには適量を守り、与える頻度や猫の年齢、健康状態に配慮することが不可欠です。
すべての猫が反応するわけではないことも理解し、愛猫の個性に合わせて、コミュニケーションを深めるツールの一つとして上手に活用してください。
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